公文書というのについての雑感

 ある人がこう発言してます。

 

 はい、これは何を意味しているのでしょうか?一般の会社に属している人にとっては全くわからないと思いますが、公文書の中で1年未満文書は基本的に文書管理簿には残らない上に審査等を通さなくても良いのだ。つまり私が官僚だったとして作成した文書を1年未満と指定するだけで破棄は自由だし、表向きは行政文書ファイル管理簿で記載されないために外目からは存在してることが把握しづらい。

 

 これが問題であることはリベラルな団体からは度々指摘されている。

 NHKでは……

www.nhk.or.jp

 

 左派の情報開示運動家は…

【ブログ】1年未満保存文書という問題 | 情報公開クリアリングハウス

 

 この団体は1年未満文書を原則廃止すら訴えてる(過激だなぁ

 じゃあこの問題の何がアレでアレなのか雑感ではあるけど書き殴るぞ……

 

1 問題って、、、問題ってなんだ

 おそらく多くの人は作成された文書が決められた形式で保存されていないといことに大きな疑念を抱いていることでしょう。ですが、少し考えてみて欲しいのです、文書を管理することはいったい何を意味するのか…

 

(1) コスト(一番の問題は、カネだ………)

 言わずもがなで、何かをするのには相応のコストがかかる。何か大きな決まりを作ったら自動的に実現すると考える人は組織に属したことがないフリーランスか未成年、もしくは属したとしても何も頭を使って業務をしてこなかった連中だ。

 現場は新しい決まりや形式に振り回され、それを実現すべく多くのコストを支払う。最たるものが文書管理人員だ。毎日多くの文書が作成され、他部署からも通達としてやってくるから文書管理人員のタスクは常に飽和状態、加えて今まで文書管理簿への記載や審査を行ってこなかった文書もその対象とするならば、それに携わる人員を増強して配置しなくてはいけない。文書管理は規則の多さからそれ専門の教育・研修が必要であり、更に昨今は文書管理の責任や過失への厳罰化から携わる人の負担は増えることがあっても減ることはない。

 

(2) 情報公開(コレツライ)

 基本的に特別な理由が無い限り公開を請求すれば公開されることになります。情報公開制度それ自体は民主主義に必要な制度であり、国民に対して行政の透明性を担保するものになります。しかしながら開示請求が行われれば文書を保管している部署は大きな負担を強いられることになります。このことを「悪用」するべく共○党系組織は業務妨害まがいな開示請求の乱発を行っているのが実態、こうした行為は行政側を警戒させ、情報公開制度の運用に悪影響を与える可能性さえある。

 

(3) かくして業務は崩壊する

 官僚の仕事は文書を作成することにあると言う人がいる。それは本当?ちっがーうだろ!業務において文書は非常に大切で文書はその業務を行うためのツール。本来の業務は行政サービスの提供を円滑化させたり、新しい政策を考えて立案することであってパソコンの前に座ってパチパチタッーンとキーボードを鳴らせているのではない。本来の業務に加えて各省庁の各部署に厳正な文書管理・業務を求めたら……かくして1年未満という形で簡易に書類を作成して業務を回しているのだ。

 

2 解決方法

 この問題において理想論は全く意味をなさない。で、あるなら必要なのは至って簡単だ、4つしかない……「人、カネ、時間、法律」だ。

 

(1) 公文書館を充実させろ

 公文書館はの充実化は急務だ。現在、公文書は「非現用」文書しか取り扱ってない。つまり文書が公文書館へ行く流れはこうだ

 

 文書作成→保存期間終了まで管理→総理大臣に破棄申請 or 国立公文書館へ移管

 

 これを「現用」の文書も移管し、保存・開示請求・破棄 or 開示を行ってほしい。大量の文章を各省庁が管理するのはかなり難しい。現在は省庁で統一された一元的文書管理システムで登録され、行政文書管理ファイル簿で検索できる状態だが、これを公文書館が一括して管理する形にする案

 当然、アーキビストが各省庁の事情や高度な法的知識を有してる人でなくてはいけない。そんな人員を揃えるに必要なのはもちろん

 

 人、カネ、教育するための時間、そして公文書館の機能を強化する「法律」だ。

 

 さらに文書管理のための施設や、開示のためのシステム、それに必要なのももちろん…

 

 人、カネ、時間、法律だ。

 

(2) 国民が公文書の重要性を理解せよ

 そもそも、どうしてこうなったのか、残酷な本当の理由をお教えしましょ。

 

 「公文書の重要性に対する国民の理解不足」だよ。

 

 そもそも国民や世論が「にわか」ではなく本当に公文書への理解があるならば、そこに税金が大量に投入されていてよかったはず。でも、そうなってないのは、あるいはそういう議論になってないのは公文書の本質的な重要性が理解できてないから。公務員のせいではない。

 そのことを今一度理解して欲しい。

 

 

 以上